第1章

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この学校の離れに、茶の室やら習字室、そろばん教室が行われた校舎が立っていた。 1階建ての離れ校舎には、今は誰も近づかない。 ギシリと音が鳴る。桜田 美鈴は、高校1年になったばかりで、母親を亡くした。 この高校は、母親が通っていた場所だ。 母は、息を引き取る前に、私に、 「あの離れ校舎で、遊客さんが待ってるの…私を待ってるの会いにいって伝えて欲しいの…」 そう言って息をひきとった。
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