第1章

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「じゃあ、明日のご飯OKって言っておいていいかな?」 「あ、明日?」 「うん、金曜の夜だし丁度良いねって言ってて…」 この人達、私が断ったらどうするつもりだったんだろう。 作戦上、断るつもりは無かったけども。 「そう、わかった」 父が嬉しそうに笑うと、まあこれもいいかと思ってしまう。 私に家族は父しかいないんだし。 父が幸せであればそれでいいよって全面的に言い切れない部分はやっぱりあるけど。 それでも、父の笑顔を壊したいとは思えない。 積極的には…だけど。 「楽しみだね」 その辺のアイドルだって裸足で逃げ出しそうな綺麗な笑顔に、少しだけ罪悪感を感じつつも、私は頷いた。
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