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「あ、Yuu 殿、まだ段取りが……」
Yuu 貴妃の背中を追おうとした王子であったが、誰かの手が王子の服を引っ張りそれを止める。
「行かせてあげなよ」
「よっちゃん殿……」
よっちゃんは「ほら、見て」と、Yuu 貴妃と君丸姫のいる方を促して言った。
王子がそちらのほうを見ると、二人は会場に集まった人々から、それぞれ感謝の言葉とエールを浴び、餞の品を貰っていた。
中には王子の世界にはいない、オレンジ色の服を着た双子の少女や色とりどりの鬼、サラサラな髪の日本人形みたいな子や学ランを着た幽霊、黒いワンピースの少女やどこかの私鉄の車掌さんのような人なんかもいる。
あとお坊さんとか何かの種を持ったヒヨコも。
そこにはたくさんの“ありがとう”が溢れ、その中心に、誰よりも輝く二人がいた。
(*・ω・)……。
(*-u-)ふっ
✨ヽ(*・ω・)ノ✨✨
王子は何かを悟ると、ステージから会場に向けて笑顔で駆けていった。
おしまい🌱✨
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