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「このピリピリとした空気、ガキの時分にも感じてた。俺の1球が試合を決めるんだ。本当の意味で俺はマウンドに帰ってきた」
彡(=+)(=+)「ワイもこんな緊張する打席は久々や!」
「「ああ~~たまらねえぜ」」
「汚い」
汚いとか言うやつは心が汚い。
さて、次の1球で終いや。
要求は……ど真中……!?緩急をつけるとはいえ……
いや、俺はでっていうを信じる。アイツのリードは本物だ。この短時間でナン・ジェイの癖を見切っている。
あの頃に戻ったみたいだ。糞暑い砂のグランドで蝉の鳴き声を全身に浴びながらマウンドに立ったあの日。
あの時は何とか凡打に抑えたが今回はそうもいかん。
あの日出来なかった奪三振、やってやるよ!
これで決まりだ!
コース完璧!球速も十分!
彡(=+)(=+)「ンゴ!」
「ストラーイク!バッターアウトっス!」
「ッシャゴラァァア!!ナン・ジェイがなんぼのもんじゃぁぁい!!!」
彡()()「ああああああああああああああああ!!!!!」
やった……!あの日を取り戻した!
「ほう、中々奥深いスポーツのようだ。でっていうとツバサのチームワークの勝利といったところか」
彡()()「悔しいンゴ……もう飲むで!誰か強めの酒を持ってきてクレメンス」
「ううむ。スポーツも良いのう。来年辺りからスポーツにも力を入れてみるか……?」
さて、夜風も浴びて糞必死こいて球投げたら酔いも醒めてきたし、俺も飲み直そうかね。
この後、ノーデン国領にやきうが浸透し、国内リーグとしてオアシス・リーグとデザート・リーグが設立。
毎年白熱のペナントレースを繰り広げ、やきうは一躍国民的スポーツとなった。
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