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「その話、詳しく聞こうか」
「あの国はウチに密偵送ったり軍に難癖つけてきたり、一度戦争まで拗れたこともあったっス。その時はシャガイ側はアマヤの旦那もシュウの旦那も知らなかったっスから。無謀にも喧嘩を売ってきたっス。ま、数秒で停戦を申し出てきたっスけど」
「一昨年の星辰の戦いだな。開戦して訳5秒の内にシャガイ兵が8割吹き飛んだらしい」
えぇ……(困惑)
「あいつ何したんだよ」
「メテオメテオアンドメテオっス」
あっ、ふーん……(察し)
「で、王国側もやり過ぎたと損害賠償等は要求しなかったんスけど、シャガイとの関係は悪化していったっス。スパルタン支部の設置拒否とか最近は竜族討伐に力を入れてるみたいっスねぇ」
ほう、天谷に嫌がらせしてんのか。
「俺も神聖軍の端くれだからかな。同胞が殺られるのは腹立つな」
「更にっスよ。噂ではアマヤの旦那に対抗しうる兵力として各地から妙な能力者を集めているとか」
彡(=+)(=+)「その妙な能力者ってニキが探してるアレを持っとる可能性が微レ存」
「いや、確定っス。同じ位置に大量に反応があるっスから」
「なら一度にいっぱい回収できますね!」
「本来なら旦那が直々に出向いてシャガイを焦土に変えてる所っスけど、一般人は裏事情なんて知らないっスからね。潰す真っ当な理由が出来るまで泳がせるつもりらしいっス」
あ、なんか任務増えそう。潜入してどーのこーのって。
「よし、ならシャガイはスルーだ。いずれ滅ぶなら行く必要もなかろうて」
「ところがどっこい、もう報告したんスよねぇ。可及的速やかに現地に向かえとの事っス」
あのさぁ……鍵持ちがいっぱいおるんやろ?
死んでしまいますよ。
「おっ、任務が更新されたっス。えっと?シャガイ帝国に潜入されたし。内部調査を行い支配機構に害ありと判断された場合、これを撃滅せよ……だって」
彡(=+)(=+)「なんかすっごい物騒やね」
「どーせこういうのは大臣だの摂政だの、現皇帝の親父なんかが癌な訳だな。そこを潰せと」
「つまり、世直しのための暗殺か……」
「なんだか正義の味方みたいですね!」
「正義の味方ねぇ……隊長、シャガイまで何日だ」
「最短で3日っス」
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