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そしてなんやかんやで3日たち、シャガイ帝国、帝都前。
「いやー、道中は色々ありましたなぁ。ねぇミヤビさん?」
「何度も謝っているだろう!」
彡(=+)(=+)「まあまあ、落ち着くやで。途中の町で置き引きにあいかけて、入国許可証をぼったくられかけて、孤児にたかられて身ぐるみ剥がされかけただけやんけ」
「だけじゃねえよ!この国治安悪すぎィ!全員そこそこの身なりしておいて素顔はとんだ犯罪者だよ!」
「人民の心が荒んでるっスねぇ。まあ、たかったクソガキどもをシバき回してた伍長の心は焦土っスけどね」
「あん?あの年頃のガキはなぁ、体で分からせねぇと何も覚えねぇのよ」
「過去に何かあったんスか………?」
先生の愛のこもった拳骨、今とはなっては有難い一撃でした。
「んじゃ、まあ。行きますか。帝都へ」
関所に入国許可証を提出して華麗に入国してやるぜ。
1枚金貨20枚とかぼったくりにも程があるやろ。高級なステーキが銀貨3枚くらいやぞ。
「守衛さんがいますね……ん?なんだか背、高くないですか?すごく細いですし」
「世の中は広い。そういう方もいらっしゃる。三メートルのやせ形の男性だよきっと」
「用心に越したことはないっスね」
「どうもこんにちは~。帝都に入れてもらいたいんですが~」
「……許可証を」
「はい、人数分です」
「…………通れ」
態度悪い奴やなぁ。
「ちなみに、お勧めの宿なんかあります?」
「……チッ、観光案内所へ行け」
舌打ちしたぞコイツ。
「……どうも。ご苦労様です」
よし、関所はスルー。
ほう、帝都は見てくれはノーデンと同等、もしくはそれ以上の文明レベルのようだ。
「おや、アンタら帝都は始めてか?」
「ん?ええ、まあ」
なんだこのオッサンは。
用心に越したことはないのはマジだな。
「あそこに見える観光案内所へ行ってみな。いい宿斡旋してるぜ。じゃあな!」
腰を叩いて……ほう?ならばこうだ。
「……ええ、お気をつけて」
「伍長」
「分かってるよ。あの!財布、落としましたよ?」
「お、おっとすまねぇ。兄ちゃんも気を付けな」
「誰が返すと言った?」ボソッ
「は?」
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