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『昨日どこに消えたのよ』
桜がウイスキーの入ったグラスを飲み干して言った。
『スイートルームに泊めてもらった。お金持ちっていいよね、やっぱり』
私は昨日の夢のようなできことを反芻していた。
とびっきりのスイートルームで二人っきりのディナー。
質のいいシャンパンで酔っぱらいながらのセックス。
そして、夜景を見ながらジャグジーにつかって、極上の時間を過ごしたのだ。
若いときはお金がなくても愛があればいいなんて、愛を知りもしないのに叫んでいたけど、今は違う。
やっぱり愛なんてわからないけど、お金は人を幸せにしてくれると確信してる。
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