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(ウソでしょ)
その言葉が出そうになった。
「私はS役です。Sは甘えるMの指示に従うだけ。
いままで亜紀さんはSが虐め、それに耐えるMと
思われていたでしょうが、それは間違いです」
その日は9時半まで、客が来なかった。
亜紀はマスターから写真の説明を受けながら、
何枚も、何枚も眺めた。
いろんな器具を使って、友香里を苦しめていた。
どれも、素晴らしい写真だった。
亜紀は感激と興奮を覚えて、
幾度もゴクリと唾を飲み込んだ。
「亜紀さん、薄いハイボールにしましょう」
「どうしてですか?」
「心と身体を鎮(しず)めるには、それがお勧めです」
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