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開いた扉が閉まる瞬間、ひょこっと覗かせた顔がタレ目をいっぱいに細くしてニッコリ微笑む。
「裕ちゃん、コーヒー美味しかったー。ので、また…呼び出してもらえたら、嬉しいですー。」
じゃあね!と手を振って今度こそ行ったらしい足音を聞きながら、呆気にとられたままの俺はその扉をただ見つめていた。なんだよ、あの顔。ふざけんじゃねぇぞ…?
動揺を抑えようと伸ばしたタバコが空になってて、舌打ちしながらそれをゴミ箱に投げつける。
「だから…、男の嫉妬は醜いっつったよな?」
きっとそれは自分への警告。未成年で男で、生徒の枠から引き摺り出したいなんて思わないように…。
「いいケツ、してたな…。」
手に残る感触にため息吐きながら、ぬるくなったコーヒーを飲み干した。
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