3人が本棚に入れています
本棚に追加
自分もお風呂に行こうかな…と思った瑠華だが、背後から誰かの気配がした。
「瑠華…貴女の答えは?」
凛とした声が問いかける。
振り返ると18歳ほどの少女が、翡翠の瞳が、正面から瑠華を見つめていた。
少女は瑠華の返答を待つように何も言わない。
お互いに何も言わず、数分が過ぎた頃、瑠華がポツリと呟いた。
「…本当は…来てほしくはなかったんだけどね…」
窓から覗く丸い月は紅く染まっていた。
「…昇ってしまったものは仕方ない…か。"証"を連れ出さないと」
「分かった。…でもその"証"に覚悟はあるかしら?」
最初のコメントを投稿しよう!