3人が本棚に入れています
本棚に追加
「今は"ある場所"に向かっているの。少し遠いから早く出ただけのことよ。」
2人は休憩と称して、輝螺から話を訊くことにした。
"ある場所"…そこへの到達が目的だと付け加える。
「"ある場所"はね…隣町にある"神社(カミヤシロ)"よ。」
その名前を訊いた2人は
「え゙っ!?」
と声を揃える。
2人は瞬間的に瑠華を見るが、苦笑いしながら頬を掻いていた。
神社まで3、40kmはあるため、2人が驚くのも無理はなかった。
「だから言わなかったのよ?」
輝螺はそう言い、休憩の終わりを告げて走り出す。
沙耶が「もう少しの辛抱ですよ」と宥めて漸く由良が走り出す。
「やっと由良さんも行きましたね。…瑠華さん?険しい顔をしてどうしたのです?」
3人の後ろを見ていた瑠華に沙耶が声を掛ける。
最初のコメントを投稿しよう!