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「ヒロちゃーん! タクちゃんとシノちゃんが来たわよー」
「今行く」
二階から制服を着た弘樹が駆け足で、母親の声により玄関へ向かう。
「行ってきます」
「いってらっしゃーい!」
母親の声で弘樹は家を出た。
弘樹の母親は玄関の扉の向こうで弘樹を玄関の扉が閉まるまで見ていた。完全に扉が閉まると、後ろからスーツを着た弘樹の父親のネクタイを締める。
「仲良いなー。あの三人は」
「幼稚園から一緒だもの! 三人は近所でも仲が良いことで有名なのよ! 誇らしいわね!」
「若いときを思い出すなー。久しぶりに友人に会いたくなったよ」
「そうね!」
誇らしげに笑顔で話す両親。
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