three love

4/15
前へ
/17ページ
次へ
学校に着いて教室を開けると、三人はクラスメイトに挨拶をする。 「おはよー! 仲良し三人組!」 クラスメイトの男子が三人に抱きつくように飛び込んで、言った。 「きゃあー! 三人共、こっち見てー!」 女子の悲鳴のような高い声が、朝の三人を迎える。三人が女子の声に振り向けば、更に歓声が湧き出す。 三人は美形で幼馴染み。常に行動は一緒。何をするにも一緒。 だからクラスメイトだけでなく、全校生徒から人気が高い。三人を知らない生徒など存在しない。 「きゃあああああ!」 「ちょっ、俺もいるんだけど!」 「あんたはどきなさいよ! 三人が見えないでしょ!」 三人に朝一で挨拶を交わした男子が、歓声を出す女子たちの中から一人の女子が怒る。 「酷ぇ!」 「諦めろ。いつものことだろう」 「ぐっ!」 やって来た別の男子が肩を組み、落ち込んだ男子と一緒に自分の席へ戻った。 弘樹はクラスメイトたちに呆れたように溜息を吐き、拓人と佳乃は苦笑を漏らした。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

64人が本棚に入れています
本棚に追加