プロローグ

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「では、次はこちらです」 ガイドと共に皆が『王の間』を出始めたので、その後をついて出ようとすると、 「こんにちは、お嬢さん、お坊ちゃん」 と背後でしわがれた男の声がした。 後ろに人なんていた? 戸惑いながら振り返ると、そこには浅黒い肌に白い服、そして白い帽子をかぶったエジプト人らしき背の高い老人が笑顔を見せていた。 顔こそ皴だらけだったが背筋がピンとしていて眼差しも強く、凛とした雰囲気を漂わせた老人だった。
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