第一章 ナイルの川岸で

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そんな美しい宮殿の前には神々の石像が並ぶ大きな広場があり、そこを皆は『神々の広場』と呼んでいた。 『神々の広場』は、神聖な雰囲気を醸し出すとても美しい広場だが、 イシスが常日頃利用する『メンフィス広場』は同じ広場でも雰囲気は打って変わり、いつも庶民の活気で溢れていた。 中央には『プタハ神(メンフィスの創造神)』の像があり、その周りには白い布を張った店舗がひしめき合い賑やかな掛け声と共に珍しい果物や魚や肉を売買していた。
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