第一章 ナイルの川岸で

17/71
前へ
/560ページ
次へ
高度な技術を発明した『オシリス』派の人間が、『ラー』派に言いがかりをつけられ処刑されたニュースが後を絶たない。 スネフェル王がファラオになってから国の雰囲気が芳しくないと囁かれていた。 それと言うのも星信仰『オシリス』派の第一王妃メルサンクと、 太陽信仰『ラー』派の第二王妃ヘテプヘレス(以下ヘレス第二王妃)の仲違いからきているのだろう。 『ラー』派の第二王妃へレスの傲慢・強欲さは庶民の目から見ても目に余るほどだった。 何より愛息子であるクフ王子を即位させたいが為に、色々模索しているともっぱらの評判だった。 その為、身の危険を感じた星信仰派である第一王位継承者ネフェル王子が外国に身を潜めることになったと聞いたことがある。
/560ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5035人が本棚に入れています
本棚に追加