第一章 ナイルの川岸で

22/71
前へ
/560ページ
次へ
「これまた驚いた、こんな絶世の美女が『洗濯』をしていたなんて」 からかうように笑った彼にイシスはカーッと頬を紅潮させ、 「あ、あなたには関係ないでしょう、早く洗濯物を返して!」 と声を上げて手を伸ばすも、彼はその言葉を無視して洗濯物を広げた。 「驚きの三連発だ、絶世の美女はこんな下着を身につけているんだ」 その洗濯物が下着であることに気付き、イシスは目を剥いて身を乗り出した。 「ちょっと、やめてくださらない?」 彼は洗濯物を奪おうするイシスをひらりとかわし、楽しそうに笑った。
/560ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5035人が本棚に入れています
本棚に追加