夏の終わりに

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 その電車の中で  私は雑誌を読んでいた。  たいして面白くもない  内容だったが  それでも妨害されると  不愉快になるものである。  光を遮り  雑誌に影を落とす元凶に  文句の1つでも言ってやろうと  顔を上げた。  しかし── 「あれ? ナツキ?」  目の前に立っていたのは  幼馴染みのトオルだった。  バカな。  ありえない、こんなこと。 .
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