橙のだのかお

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橙色に染まる夕日の中で 出し忘れた宿題を広げ 妥当な答えを黙読してたら 大好きな夕日は姿を消した 黙って消えたことに腹が立ち 誰もいないのに僕は叫んだ だってずっと見ていたかったんだ だからすごく寂しかったんだ 段々薄暗くなる空が急に怖くなり 堕落するかのように坂道を走る 打破しなきゃいけない気がして 誰もいないと思っていたんだ だから夜になるのが嫌だった 大丈夫だよ?私もここにいるよ 誰も暗がりを怖がらないように 誰かいるの?僕がそう問いかけると 橙色の多きな月が雲の隙間から現れた 黙ってそっと照らし続けてくれる月に 抱き締められて僕は少し安心したんだ
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