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歩くパワースポットのくだりを雅さんに話すと爆笑された。
「ははは、そんなウワサあんの?」
「図書館長までひろまってるってどうおもう!」
「涙でる!おもしれー、娘の見合いの験担ぎにって、すげえな」
「破談したら、ウワサも止むかなあ」
サオリさんの筍の煮付けは美味しかったし、雅さんと笑っていたらすっきりした。
「そうゆうウワサ、柳田さん詳しいから聞いてみる」
「今さら出どころがわかったって遅いんだけど、まじ、写真を無断で撮るのは腹立つから、どうにかしたい…」
「…清正の井戸的なことされてんの?」
雅さんに笑って言われると、どーでもいいかと思える。
「信じられないよね!」
「じゃあ、おれも一枚」
でも、雅さんはたまに調子にのる。
「ふざけんな」
「動画ならいい?」
「雅さんは直接触ってるんだから画像は必要ない!」
「え、じゃあ、おれすげーご利益もらってるな」
「崇めてくれてもいいよ」
「幸成様!」
なんだかんだとこうして遊んでくれる。
そうするうちに、ぼくはいろんなことから回復していく。
ご利益があるとしたら、ぼくではなく雅さんだ。
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