+゜*出会い♪*゜

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「相川!!校門にお前を呼んでるヤンキーがいるぞッ!!」 彼は 早口で急いでるように あたしに伝える 彼の顔からは すこし焦りを感じる   きっと そのヤンキーとやらに 呼んでこいやら 言われたのだろう     「わざわざありがと…」 あたしは伝えにきた男子に お礼を言って すぐに席をたった   もちろん 心なんてこもってない 言葉だけの “ありがとう”をね     「羅衣...」   「んじゃいってくる」     心配そうな 顔してみつめる彼女に そう一言伝えて   教室を出た   そして ゆっくり 校門に近づく   「テメーが羅衣チャン?」 ヤンキーのキンパ野郎が あたしを睨み、見下ろした   彼は だいたい身長は 170あると考えられる   まだ小学生な あたしからしたら すごく大きくみえる   しかも 同じような奴が もう1人いるし...     だけど あたしはそんなの関係なく奴をだるそうに 見上げた   ケンカに外見は 関係ない ケンカに必要なのは 強さでしょ?       「お前さぁ俺の女ボコッただろ?」   「は....?」   なにしにきたかと思えば 女ですか..? ご苦労なヤツだな...     「とぼけんなよ?昨日テメーにボコられた奴だよ!!」   「とぼけてないし...ってか昨日三人いたからどれかわかんないし...」   ダンッ   「お前調子乗んなよ!?」   キンパ野郎はあたしの 胸ぐらを掴んできた   はぁ... こいつ日本語通じるのかな...   どいつか わからないって 正直に答えたら 「ふざけんな」 って... 正直に答えただけですからね...   だから だるいんだよ こういう短気なヤツ...   「はぁ...だからどれよ?」   「結依だよッ」     「結依?あぁ...そういやいたような...」   たしか まんなかで いきがってた...   「お前ふざけんなよ?」   その瞬間 奴があたしを殴った と同時にもうひとりの奴も なぐりかかってきた     ふざけてんのは どっちだよ...   愛なんて バカじゃない?     それから 殴ったり 殴られたり 蹴ったり 蹴られたり     長時間喧嘩した 殴られたりするたびに あざができた     あたし達は 動けなくなるまで 喧嘩をした     しばらくして やっとの思いで 足を引きずりながら そいつらの前から 立ち去った
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