第1章

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「似合うじゃん」 「そりゃどうも」 どうして。 なぜ私はレストランでこの人と向き合ってるんだろう。 「何で、って顔してるね」 「っ…」 読まれた。 すごく気分悪いのは、きっと槙田がいつものようにニコニコしてるから。 「だって西ノ宮俺に冷たいんだもーん」 「は?」 「ほらまたそうやって!仲良くしようって、言ったじゃん」 目の前のイケメンは、頬を膨らませて抗議する。 その様子がなんか、なんか、 「ふはっ…おかしっ」 「え…えっ…えぇー!」 不本意ながら、笑ってしまった。 大の大人が拗ねるか?普通。 「待てよ俺、嘘だろ…こいつは男…男だ…」 「失礼だな。私は女だ」 顔を赤くしたり青くしたり、忙しい人。
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