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…あった。
程よく滲んだ汗を拭いながら、机から目当ての物を出す。
「誰?」
ついでに入れっぱなしだった今日の分の手紙も取り出していたら、男の声が響いた。
「西ノ宮、ですけど」
「西ノ宮…」
そう呟くと、電気がパッと付いた。
眩しっ…
「忘れ物?見廻り、してるから」
ツカツカと近付いてくると、170㎝の私より10㎝くらいでかいらしいのが分かった。
この人誰だっけ。
先生、なのは確か。
「はい。でも見つかったんで」
「そうか、あの有名な西ノ宮か」
「…?はぁ」
「イケメンだね」
「一応女ですが」
ニコニコとするこの先生から、用が済んだ私は早く解放されたかった。
「昇降口まで送ります」
「いいです…って言っても、ついてきそうですよね。アナタ」
「よくお分かりで」
ニコニコするのは、癖なんだろうか。
考えただけで疲れそう。
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