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次の日は土曜日で私は午前に部活だった。
昨日とうってかわって、そよ風すら無い上に照り付けるような日差し。
ハチも私もひぃひぃ言いながら体育館に向かう。
「西ノ宮くん、おはよう…!」
「おはよう」
「きゃっ!か、返してくれた!!」
「良かったねミユー!」
何で顔赤くしてるの。
私は女です。
それを隣で見てたハチはそりゃあニヤニヤもので小突いてくる。
「よかったな!にしのみやく、んっ♪」
「ハチ殴る」
こんなのが日課なんて、ここの生徒はどうかしてるんじゃないだろうか?
だってここは共学で、
そこそこ男子だってイケメンがいて、
なのに何故女の私を選ぶのか?
ピピー
「礼!」
「「ありがとうございました!」」
試合形式の練習は3本目に突入していた。
いい汗。
今日はすこぶる身体の調子が良い。
「西ノ宮、次の試合なんじゃが、来週の練習試合、スタメンで出てくれるかの?」
「っ!」
スターティングメンバーの略。
スターティング。つまり、始めの5人に入れるということ。
「キャプテン、私頑張ります」
「当たり前だ!」
グリグリ頭を掻き乱されキャプテンは去っていった。
照れ臭くて顔が上げられない。
「海里!ジュース買いに…っえ?顔赤く…」
「ゴホンッ…行こう」
私らしくない。
嬉しくて緩みそうになる唇を固く結び、ハチの頭を軽く叩いて姿勢を正した。
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