優しく突き放す甘い声

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もう何年も会っていないのに。 ただ一通のメールが待ち遠しい。 彼が好きだった。 でもそれは、叶わずに終わった恋だった。 ちゃんとした告白さえできないまま、あっけなく散った恋心。 彼はあたしではない女の子に安らぎを求めた。 ただそれだけ。 あの時、一緒に時間を過ごしたあたしに、彼が何を求めていたのか。 それは今になってもわからない。 ただ、彼が選んだ女の子は、あたしが持っていない何かを 大切な何かを 彼に与えることができたのだろう。
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