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振り向いたら死ぬ。振り向かなかったらもっと死ぬ!!
直感的に二人はそう思い、バッと振り向いた。
「-っ!」
すぐに倒せるように構えて。
「あはは!さっきは助けてくれてどうもありがと!
お礼に…私が殺してあげるよ~!!キャハハッ!」
「やはり…!貴様…!」
-この魔力は上級クラス!なぜもうここに…!
「あははっ!魔王様が―あんた…澪くんだっけ~?
会いたくないんだって!キャハ!魔王様、超苦い顔してたんだよ~」
-こいつ…うぜえな…。
澪は魔王はなんで俺の事知ってんだ?と思いつつも
さっき飛鳥を止めたことを申し訳なく思っていた。
-飛鳥はこのことを分かっていたのかもな…。
「笑っていられるのは今のうちだ。澪さがって。」
「飛鳥?」
澪が下がった瞬間、短剣を取り出し後方に思いっきり
引っ張った。
すると、女の子…もう魔物だがそいつに透明な糸が巻きついた。
首、腕、足、腹に。
「ガッ…!!な…に…!」
「これはずっと僕が仕掛けてたんだけど…。
気付かなかった?」
とはいったものの、相手の能力がわからない以上
これがどれだけ持つかわからない。
「おい!飛鳥!」
澪に呼ばれて振り向くと、あたり一面が霧に包まれていた。
-な!?ありえない!!あの一瞬で…!
しばらくして霧が晴れると、
目の前には、澪が縛られ頭を踏まれていた。
「澪!!」
「キャハハッ!びっくりした!?びっくりした!?」
僕の能力は幻術~。君が見たものは全部嘘だってこと~。
さーて?今君が見ているものは本当に起こっているのかな…?」
ドクンッ!!
自分の体がこわばっていくのがわかった。
うそだうそだうそだうそだうそだうそだうそだうそだうそだ!!!!!
「もしかしたらもう…澪くんは死んでるかもね…。
キャハハハハハハハ!!!」
そう言われた時、飛鳥の目が死んだことに澪は気付いた。
『飛鳥が精神的にやられた!!
澪はどうする?』
「なーにあれ…?」
「…おまっ、飛鳥ァァァァ!!そんなことやる暇
あんならこいつやっつけろやー!!」
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