俺から離れろ…!

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 思わず、そう叫びながらツッコンでしまった。  そのことに驚いたこいつは、少し踏んでる力を緩めた。  そのすきに、澪は抜け出し飛鳥に駆け寄った。  「飛鳥!!飛鳥!?」  近づいてみて、澪は驚いた。  飛鳥はにやりと口元をゆがませ、姿を男から九尾のように  姿を変えていたからだ。  「…ハハッ。よかった。澪、生きてた…」  「そんな簡単に殺られねーよ」  飛鳥は澪を見ると心底安心した様に  顔をほころばせた。  「ちえっ。逃げられちゃった。でも君が僕に勝てるかな…?」  「…だまれ…」  相手に振り向いた途端、飛鳥の魔力が一気に解放された。  その魔力は目の前とほぼ同格、いやそれ以上だった。  「な…お前になんでそんな力が…!!」  飛鳥に九本の尻尾が針のようにとがり、振りかかった。  「やめろ…!!やめろおおおおおおおおおおお!!」  周りが血だらけになるとだれもがそう思った。  しかし、そいつはポンッと猫の姿になった。  「え?」  「特別に殺さないであげる。どうして下級の所に   上級がのやつらがいるのか教えろ」  猫のの姿のそいつを捕まえている飛鳥の姿はもう、  元に戻っていた。  「いやだよ~だ。キャハッ!魔王様にあんたたちが勝てるわけないし~   キャハハハハッ!!」  「あ゛?お前の命が僕の手の中にあることを忘れるなよ…」  そう言って猫の首に手をかけぐぐぐっと力を入れ始めた。  「わーわーわー!!言うよ、言うから!!」  「ふん。…ん?首輪…に名前?   『鈴音』…?」  赤い首輪が着いており、首の後ろに名前が書かれていた。  「その名前は、僕が猫だったときに魔王様がつけてくれた名だ」  -鈴音か…。可愛い名前だな…。  「鈴音…いい名前だね。鈴音って呼んでもいい?」  「ちょ、澪!」  「…別にいいけど」  -澪、何その顔!いくら動物が好きだからって…!!   鈴音もなんか嬉しそうだし!  飛鳥は二人の様子を見て、イライラするのだった。
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