31人が本棚に入れています
本棚に追加
「…ほう?」
少し目を見開いた。澪が口笛を吹いて呼び寄せたのは…竜だった。
「…魔物ですね。いつの間に使い魔にしたのですか?」
「お前に会う前にちょっとな…」
そういってすり寄ってきた竜の頭をなでた。この竜は、先ほど使い魔にしたウサギである。
「…少々予想外でしたが…」
そういうと、パチンとリアは指を鳴らした。訝しげに見ていると、横から変なにおいが…
「…?」
振り向くと、そこにはどろどろと溶け出している竜の姿があった。
「…もともとは我々の持ち物です。魔物を使い魔にしたところで、
我々はどうとでもできますが?」
-そういうことかよ…。
ギリッと唇をかんだ。
「…小細工はきかないってわけか」
「…おとなしく降参したほうが身のためだと思いますが…?」
「残念ながら、降参の字は俺の辞書にはないんでね!」
そういうと同時に、澪はリアに向かって駆け出した。肩にかけていた大剣を抜き
リアに向かって振りかざした。
最初のコメントを投稿しよう!