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「お、美味そうじゃん」
昼休み。
おかずの箱の蓋をパカッと開けて、中身を見た優が笑った。
場所は、校舎の裏側。二人きり。静かに冬の風が吹くね。
さわさわ… と目の前のフェンスの近くにある大きな木々の葉が、揺れている。
私はセーターを着ていても寒かったから、隣の優の身体に身を寄せていた。内心ドキドキしているけど、優は気にしないみたいだ。
「卵焼きから食うかな」
優は卵焼きを口に入れた。
「…って、酸っぱ!何だコレ!」
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