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「え?酸っぱいの?」
だけど私は驚かなかった。
「ま、食えなくもねーけど。……って飯も酸っぱいな」
「そう?」
私は平然と返事する。
「一体何の嫌がらせだ」
「え?」
私は とぼけて見せた。だけれど優は、それ以上は文句を言わずに全部食べてくれた。
そして、昼休みが終わった。
私達は立ち上がり、教室まで歩いた。優はA組、私はB組。
それぞれの教室の境目になり、別れを告げようとした時。
「悪かったな、昨日は」
優は無表情で、静かにそれだけ言うと、私が反応する間もなく、A組の教室へ入って行った。
一瞬ポカンとしていた私だけど、途端に笑みがこぼれた。
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