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優「………………………」
クロ「……………………」
僕たちは改めて先ほどの場所にできた小さな『クレーター』を見て唖然とした
目標の木どころか地面まで大きく削り取られ見るも無残な姿と化している
クロ「ばかな…何故これ程の…」
クロの戦慄する声とは裏腹に苦笑いしか出来ない僕
クロ「優、もう一度今の打てるか?」
優「うぇ!?や、やだよ、あんなのもう撃ちたくないよ!?」
クロ「いいから、やってみろ」
優「うう…わかったよ…」
しぶしぶと杖を前に構えてもう一度イメージをしてみる
…が、宝玉が輝くどころかうんともすんとも言わない
優「あ、あれ…?えいっ、えいっ!」
イメージを何回しても杖を振っても魔法は出ない
クロ「やはり…(やはり全魔力を使い果たしている…ばかな…、魔法学においてどんなに強大な魔力量の持ち主でも
『全魔力を一度に放出する事は不可能とされてる』
何故なら放出する魔力に対して身体が耐えられる事がまず不可能に近いからだ
それにどんなに出力を高められるとは言え必ずリミッターが存在するのに…!)」
急に黙りこんだと思ったらぶつぶつと物思いに浸っている
優「く、クロ…?お~い?」
変身を解いてクロの目の前を手を振ってみる
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