欲望

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. 夕食後の寛いだ時間。 入浴も済んで、あとは寝るだけになってビールを飲みながら二人でぼんやりテレビを見てた。 歌番組を見ながら貴方が言う。 「歌上手いな。」 「ん、そう?」 「アイドルでも上手いんだな。」 「だって顔だけじゃ生き残れないでしょ。」 「そんなもんかな。」 「歌だけ上手くても、顔だけ良くても駄目なんじゃないかな。」 「俺はお前ならどっちかだけでもいいけどな。」 そんな甘い言葉に鼓動が高鳴るなんて貴方は知らないんだろうな。 貴方の視線が一点に集中してる。 ……ああ、この顔は………。 画面の中の僕の唇を凝視してるんだ。 .
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