3.『シェーン』(映画) 主演:アラン・ラッド

5/5
10人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
「木を切り、森を開き、自分で耕した開墾地は自分の土地にして良いと法が認めている」   開拓者たちのこの言い分に対し、 ライカーは 「インディアン(先住民)達と闘い、ここを白人の土地にしたのは俺達だ。何人死んだと思ってるんだ? そこに後からおまえらがやってきて勝手に農場を作りやがった」  と反論する。  力の時代と法の時代の対立ですね。  そして、シェーンは、ライカーやウィルソン同様、力の時代に銃で生きてきた人間である。  シェーンがアウトローだったと言う説明はどこにも出てこないが、彼が”そちら側”の人間だったという事は一目瞭然でわかる。  ライカーから見れば、”シェーン、なんでおまえがそっち側に居るんだよ?”って感じだろう。  実際、それに近い事を確か言っていたような気がする。  だが、ジョーと知り合ったシェーンは、懸命に法の時代に生きる人間に生まれ変わろうとする。  が、結局、力で押してくるライカー一味から開拓者達を守るために封印したはずの力(銃)を使ってしまう。  法の時代に生きる人間なら、例え相手が悪人でも自分で相手を撃ち殺してはいけない。  このことがわかっていたからこそ、シェーンは少年を振りきって立ち去るしか無かったのだ。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!