夢の中の話でも

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その夢はラブホテルの前でタクシーを降りた私の目の前に、いきなり紀香が現れるところから始まった。 いつもは彼と行くはずのラブホテルだと言うのに、どう言うわけか隣に彼は居なくてタクシーを降りたのは私一人だけだった。 何だよそれ?!そう叫びたくなるが、これは夢の中の話。こう言うへんな設定ぐらいよくあることだろう。 「えっ、紀香?!」 「あっ、由里…?」 久しぶりに会った彼女の手には、なぜかマクドナルドの紙袋が下げられていた。 なぜにマクドナルド?パティシエの見習いをしているのならケーキとまでは言わなくてもクッキーやマドレーヌの方がよかったーっ!と言いたいところだが、やはりこれは夢の中の話。 そう言えば昨日の午後私はマクドナルドのCMを見たからか猛烈にマクドナルドのハンバーガーを食べたくなっていたことを思い出した。
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