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冒頭の一節はこうです。
♪京都嵯峨野の♪直指庵♪
♪旅のノートに♪恋の文字♪
嵯峨野とは地名です。
嵯峨野(さがの)は、京都府京都市右京区の地名。太秦・宇多野の西、桂川の北、小倉山の東、愛宕山麓の南に囲まれた付近に広がる広い地域の名称です。
観光地としての嵯峨野は、嵐山から小倉山に沿った社寺の立ち並ぶ地域を指しています。
地名の由来については坂あるいは険し(さがし)などの地形に由来するという説と、中国西安(長安)郊外の「さつがつ山」を「嵯峨山」とも書いたからだという説があるようです。
この嵯峨野に直指庵(じきしあん)という庵(いおり)が有るのです。
庵とは、草木や竹などを材料として作られた質素な小屋。僧・隠者などが住む小さな住居のことです。
草庵(そうあん)。いお。「―を結ぶ」
女性の一人旅の歌です。
嵯峨野の直指庵に、一人旅の女性が立ち寄った。
そこにはノートが置かれている。
「想い出草」です。
「想い出草」とは来訪者が自由に読み書き出来るノートのことです。
訪問者が庵の壁や竹林へ落書きすることに悩んだ庵主が、落書きならばノートにして欲しいと置いたのが始まりだそうです。
それが、いつしか、直指庵を訪れる女性達が、主として恋の悩みや想い出を書き綴っていくようになった。
「想い出草」は、他愛のない旅の足跡の他、多くは恋愛話で占められています。
失恋を癒す一人旅。心の整理をつける為に「想い出草」に想いを綴る。
♪旅のノートに♪恋の文字♪とは「想い出草」を指しているのです。
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