嵯峨野さやさや

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二番です。 ♪雨の落柿舎♪たんぼ道♪ ♪藪の茶店で♪書く手紙♪ ♪きのう別れた♪あの人に♪ 落柿舎(らくししゃ)とは 松尾芭蕉の弟子・向井去来の居跡です。 落柿舎は嵯峨野の中心に位置しています。俳聖松尾芭蕉の門下(蕉門)十哲のひとり、向井去来の別邸でした。 田園風景の中にあります。 ♪雨の落柿舎♪たんぼ道♪ この《たんぼ道》という言葉だけで、落柿舎が田園風景にある事を伝えています。 そこへ雨の降る日に、一人旅の女性が訪ねた行ったと表現しているのです。 うーん。見事ですね。 落柿舎について少し調べました。 落柿舎。落ちる柿……何故、この名前なのか?  庭にある柿の木40本を、或る商人が立木のままで買い入れたのです。ところが、代金を置いて帰ったその夜に運悪く台風に見舞われて、柿の実が全部落ちてしまった。 可哀想なので、売主である去来が全額を商人に返金してあげた。 それが落柿舎の名前の由来だそうです。 里ふりて 柿の木もたぬ 家もなし             松尾芭蕉 柿ぬしや 木ずゑは近き あらし山             向井去来 去来は長崎で生まれ、京都にのぼり芭蕉に師事しました。 温厚篤実な人柄で蕉門をまとめ、後世の芭蕉研究の最高の書として知られる「去来抄」を残しました。 芭蕉は1691年(元禄4年)48歳の時に落柿舎に滞在して「嵯峨日記」を書いたと言われています。 この嵯峨日記の最後に記された俳句が 五月雨や 色紙へぎたる 壁の跡              松尾芭蕉
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