感動の記憶

嵯峨野さやさや

深読みではないか？

断定が過ぎるのではないか？

では、この点についてはどうでしょう。

祇王と祇女、その母・刀自が嵯峨野に隠棲した当時の彼女達の年齢は

祇王（21歳）
祇女（19歳）
刀自（45歳）の時でした。

たんぽぽ姉妹が『嵯峨野さやさや』でデビューした時の年齢は

宮村保志子（21歳）
宮村三代　（19歳）なのです。

ぴったりと符合します。

勿論、偶然でしょう。

しかし、この事実が作詞上のインスピレーションを励起した。

京都生まれの、しとやかな女性、宮村姉妹を眼にして、作詞家が祇王・祇女を連想したのは寧ろ自然な事だった……と私には思えるのです。

勿論、祇王寺の由来、平家物語を知っている事が前提になるのですが。

だから、祇王寺を歌詞の山場に据えた。

私は、そのように考察します。

そして、この作詞家の緻密な構成力に驚嘆し、感動してしまうのです。