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「・・・ひとりで抱え込むなよ?」
ゆっくりと私の手を撫でる望の手の体温がじんわりと温かくて。
乾いてたはずの涙が溢れてきてしまいそうになる。
好きだよ、望。
好きだよ、航。
大きさが違うのかもしれないって、そう思うんだよ、私。
他に好きな人ができたら、その人を好きじゃなくなるんじゃなくて。
その人以上に、好きな人が出来てしまう。
その人への好きの大きさを越えてしまうほどの好きな人ができてしまうんだ。
まさに、そう。
航も、大好きだけど。
愛してるけど。
・・・でも、それ以上に望のことが好きだと思ってしまった。
愛しいと思ってしまった。
・・・それが、私の罪。
航のことを、愛し続けることができなかった、私の罪なんだー・・・。
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