186人が本棚に入れています
本棚に追加
唇が触れて。
やっと正気を取り戻したように、望が目を見開いて、私を押し返した。
「・・・詩音?何言って・・・詩音には、航が・・・。」
・・・きっと間違ってるんだと思う。
こんな風に・・・想いを伝えるのは。
でも。
間違っていても・・・いまだけは、構わない。
きっと、今のタイミングを逃したら。
私があなたに想いを伝えることはないと思うから。
・・・望ー・・・。
「航よりも・・・望が好きです。
・・・もう一度私と、恋をしてくれますか?」
はたからみれば、男を利用しているようにしか、見られないんだと思う。
・・・自分でもそう思う。
・・・けど。
それでもー・・・。
最初のコメントを投稿しよう!