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・・・強く抱き締められた。
それは、私を壊してしまいそうなほど強く、強く。
「・・・例え、詩音に利用されてたとしてももう・・・後悔することは何一つとしてないよ。その言葉をもらえただけで充分だ。」
とくん、とくん、と伝わる、望の心臓の音が心地よい。
望、大好き。
・・・大好きー・・・。
「・・・ねぇ、詩音。」
「なに?」
する、と私の髪に絡められるのは、望の長くて大きくて綺麗な指。
「・・・前言撤回。もっと触れたい。」
それはまるで、いたずらをした子供のような無邪気な笑顔で。
「・・・一夜だけの過ちってことで、見逃してくれて、いいよなー・・・?」
私は、望に押し倒された。
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