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ー・・・Side恋歌
「・・・おはよ、航くん。」
朝。
裸でベッドに入っていた彼が、ゆっくりと目を開けた。
私も服を着ていないことを確認して、そっかと呟く。
「・・・詩音以外の人と初めて寝たよ。」
・・・そんな柔らかい表情をする彼から紡がれるのは決まって詩音の名前。
「・・・もう、私といるときは詩音の名前だすの禁止って言ったでしょ?」
唇を人差し指で押さえると、そのままくいっと引っ張られて、いつのまにか私は航くんの下に。
チュッ・・・と人差し指にキスを落とすと、そのまま鎖骨に顔を埋めた。
「・・・ちょ、こうく・・・。」
出そうになる甘い声を抑える。
「・・・も、一回。」
そうして、私は彼に堕ちた。
ー・・・今日が。
詩音の誕生日であることも忘れてー・・・。
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