エピローグ。

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さっきと同じように、ベッドの上で眠る航くんを見ながら、昨日の車のなかでの会話を思い出した。 「・・・航くんは、なんで・・・こんなことしてるの?」 「・・・俺?」 航くんに言い寄ったのは他の誰でもない私。 だけど。 彼が、その誘いに乗る理由が見当たらなかった。 詩音がいるのに。 「・・・強いていうなら、賭け・・・かな。」 「・・・賭け?」 彼はほんのすこし顔を歪めながら、意地悪そうに笑った。 「・・・詩音が浮気に気付いたら詩音の勝ち。気付かなかったら俺の勝ち。 ・・・単純でつまらない賭けだね。」 「・・・もし、詩音が勝ったら、どうする気なの・・・?」 「詩音が勝ったら、そしたらー・・・。」 「・・・逃げないように、俺という名の呪縛に縛り付けてあげる。」 ・・・ねぇ、詩音。 狂うほど、愛されてるのに。 ・・・なんで、気が付かないの・・・?
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