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詩音の住んでいるマンションの前。
それなりのマンションで、この辺りでも一番の高さだ。
その7階に、詩音は住んでいる。
家の前まで送り届けたことはあったけど、中に入るのは初めてで。
「・・・どこかのお部屋にご用ですか?」
「あ、はい・・・あの。」
玄関前で立ち尽くしていると、黒髪の女子高生がにっこりと笑った。
オートロックではないらしい。
・・・珍しい。
女子高生はこっちですよ、と前を歩いていく。
エレベーターに乗り、女子高生とは5階で別れて、7階で降り、詩音の部屋の前へ。
・・・心臓が、高鳴る。
そして、チャイムを押した。
ピンポーンと機械音が鳴り、詩音の動く音。
そして、詩音がカチャ、と扉を開けた。
・・・サンタコスした状態で。
・・・・・・あぁ、この人は。
俺の我慢なんて、吹き飛ばしてくれるんだ。
end
この頃は普通だった航くん。
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