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・・・うちの学年に、こんなに綺麗な髪色をしているのは、桐谷くんだけだ。
隣のクラスの女子がカッコいいって騒いでた。
「・・・あ、えと、西岡さん・・・だったっけ?」
頭を擦りながら苦笑いしつつ私を見る。
・・・うわ。
目の色まで髪色と似て超綺麗とか・・・ズルすぎでしょ。
今年からの転校生である彼は、私の名前知らないはず。
「・・・え?なんで私の名前知ってるの?」
「クラスの男子が騒いでたからね。『隣のクラスの西岡さんはめっちゃくちゃ可愛い』って。」
「そ、そんなことないよ!」
ちょっと背伸びしてスカート丈短くしたり、ほんのりメイクしてみたりしてるだけで。
可愛くなんてない。
「いや、ほんとに可愛いと思うよ、西岡さんって。」
よいしょ、と立ち上がりつつそんなこと言ってきた。
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