第一章 はじまりはいつも突然に

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「だから、お前が気に病む必要はこれっぽっちも無いんだよ」 「…………相一様」 「はい! 湿っぽい話はこれでオシマイ! ホラホラいつまでも泣きべそかいてないで出かける準備するぞ」 「べっ、別に泣きべそなんてかいてません!」 「嘘つけ、目真っ赤じゃん」 普段の璃亜が冷静沈着クール系のため、たまに見せるこういった隙のある姿がなんとも可愛らしい。 「赤くありません! そ、それより出かけるってどこに行かれるんですか!?」 無理やり会話の方向をねじ曲げてきたな。 「とりあえず依頼主が通ってる高校にでもいってみる。まだ日は出てるしお前は留守番してていいぞ」 「でしたら帰りにスーパーに寄って夕飯の材料を買ってきてください。お金とメモはこの中に」
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