第二章 火前坊

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7月21日 午後4時 夕日に照らされたグラウンドから部活動に打ち込む学生らの声が聞こえてくる。 放課後の喧騒を耳にしながら正面玄関に向かう。 「さて、学校についたのは良いんだけどいきなり探偵だって言っても入れてくれないだろうし、いつもの手でいくか」 たまたま通りがかった女子生徒に怪しまれないよう明るく声をかける。 「ちょっといいかな? 校長室がどこにあるか教えてくれない?」
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