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「ふぅー、おまたせ。そして、さよなら」
「――――――!?」
ゴバッ!! と鬼の足元が爆発した。俺と鬼の距離はおよそ一〇メートル、たった一歩でその差が埋まる。
大木を思わせる豪腕を振りかぶった鬼を目の前にして、頭で考えるよりも先に身体が動いていた。
先ほどとは違う形を描くように、スマホの画面に指を走らせる。
瞬間、先ほどまでとは違い立方体を上下に伸ばしたような障壁が俺と巨大な拳の間に現れた。
ゴッギィィィイイ!! と。
巨大な岩石と分厚い鉄板が激突したような音が鳴り響く。
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