第三章 人間と妖怪

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「さておしゃべりもそろそろお終いしようか」 ずん、と鬼がこちらに一歩詰め寄る。 それだけで高温を発するヒーターを間近に押し付けられたかの様な熱を感じる。じりじりと灼ける様な熱さと緊張で額から汗が噴き出す。 まださっきの衝撃が回復しきれていない、こんな状態で次を凌ぐ事ができるのか。 「……あー、悪いんだけどもう少し休ませてもらえると」 「悪いけど、答えはノーだ!!」 言うと同時に鬼の巨体が砲弾のように突っ込んできた。 コード2で受け止める……!? いや、正面からあの巨体とぶつかれば今度こそ俺の身体の方がバラバラになっちまう! だったら!! 痺れる腕でスマホを操作する。 新たに呼び出したのはコード3、伸縮自在の光の鎖だ。
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