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7
宋一は足早に車に乗り込むと、エンジンをかけ発進させると同時に
「これは、どーゆーことやねん。えーっ?
どない思うー?」
と、一人ごとと言うより、人に尋ねるような口調で呟いた。
咲代が会っていた榊なる人物が犯人だとしたら。
それは、もしかして榊利文の息子ではないか。
「30年前の復讐」
宋一はまた声に出した。
その為に咲代に近付いた。
自分の家族を、めちゃくちゃにした犯人時子、その娘を殺害して復讐を果たす。
いや、もし息子だとしても、当時の事件の真犯人は知らないはずである。
息子が成人している頃には、母親の静子は刑務所内で無くなっているが、この事件に不信感を抱いた彼は、探偵でも使って調査した。
その結果、まず、母親の無実を知る。
その後、父、利文の身辺を捜査し、当時、女がいたことも突き止める。
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