第1章

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12時が過ぎたので店内は客で満杯になっていて、入り口には待っている客も数人いた。 (あっ!もしかして) 宋一は またもある憶測に、かられた。 「話しを少し戻しますが・・・ 卓也は結婚した咲代と、子供が出来たと判った直前まで関係があったんですね。」 「そないゆーとったで」 広野は、それがどないしたと言う、表情を浮かべた。 「ちなみに榊卓也は血液型は何型ですか?」 「B型や」 さらに刑事は、こいつ何聞いとんねんと言う感じで、少し首を傾げた。 これも推測の域を越える訳ではないが、 実は、姫子は雪雄の子供ではなく、不倫相手の卓也の子ではないのか。 血液型は雪雄はB型、咲代はO型、そして、姫子は雪雄と同じB型である。 卓也もB型なら、その可能性もあるということだ。 DNA鑑定で、はっきりするのだろうが、しかし、もし姫子が雪雄の子でないと言う結果が出てはまずい。 もし、姫子が卓也の子なら、姫子が時子を受け入れなかった訳が、 何となく判ってくる。
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